特別助教からのメッセージ

~ さまざまな経験を吸収し 研究者として成長中 ~

創成研究機構・理学研究院 生物科学部門
研究分野: 植物分子生物学
アンビシャス特別助教 / 2022年度採用
眞木 美帆

支援プログラムを通じたスキルアップに期待

博士課程修了後は、学部生の時から所属している研究室に博士研究員として残る予定でした。アンビシャス特別助教の公募は指導教員の紹介で知り、研究に集中できる環境が整っているだけでなく、教育やマネジメント、異分野コミュニケーションなど、トランスファラブルなスキルを身につけられるプログラムが用意されていることが応募の決め手になりました。博士課程修了後の若手研究者をサポートする制度は他に類を見ないもので、本当に素晴らしい制度だと思います。2年間の任期期間を通して、新たな融合研究を開拓していけるような研究者を目指します。


(2022年5月撮影)

 

研究者として新しいステージに進んだ1年

私の研究テーマは、植物が栄養素である窒素の量に応じて成長率や開花のタイミングを制御するしくみを解明すること。窒素肥料の使用量を最適化できれば、作物の収量増加や環境汚染の防止にもつながります。2021年に発表した論文がきっかけで、今年度は学会誌からの依頼を受けてレビューを執筆したり、共同研究がスタートしたりと新しいことに挑戦できました。また、イネやトマトなどの作物を扱う研究を始めたこと、大規模なデータ解析に着手したことで研究の幅が広がってきていると感じます。自分が主体となってプロジェクトを進めることも増えてきたので、次年度以降はオリジナリティのある研究に発展させていきたいです。

 

異分野交流が自分の研究を捉え直すきっかけに

博士後期課程在籍中は、新型コロナの影響で学会が開催されなかったりオンライン開催になったりして、同年代の研究者と話す機会がほとんどありませんでした。それもあって、他の特別助教との交流は、とても新鮮な体験でした。皆さん研究のスタイルも、研究を通じて経験されてきたことも全然違っていて。そういう雰囲気を肌で感じられたのがよかったです。また、自分の研究が他の分野の人からどう見えているか、社会にどんな形で還元していけるのかといった、これまでにない視点で考えられたことも大きかったです。今後は特別助教として、社会や大学に貢献できるような活動を展開していけたらと思います。

 

教員としては学びの日々ラボを盛り上げていきたいです

特別助教の業務のひとつに、北大の「DX博士人材フェローシップ」の学生のメンターがあります。学生の面談では、後輩との接し方など、私自身が学生時代に直面してきた悩みの相談を受けることもありました。学生に近い立場でアドバイスできるという点で、お役に立てたのではないかと思います。教育に関する業務は私自身も学ぶことが多かったですね。「先生」と呼ばれることにはまだ慣れませんが、教員としての責任感から、ラボに貢献したいという気持ちが以前より強くなりました。研究室全体で研究に取り組めるような環境づくりに積極的に取り組んでいきたいです。