研究概要
金属疲労とは、金属材料が繰り返し荷重を受けると強度が落ちて破壊に至る現象であり、工業機械構造物が破壊になった主な要因と考えられる。通常の疲労設計は,負荷繰返し数が1千万回までに破壊を生じなければ,それ以降も破壊を生じないという考えに基づいているが、近年、高強度鋼やチタン合金等の高強度金属において、1千万回程度以上の繰り返し負荷を加えた場合に材料の内部を起点とした破壊が生じるという特異な現象が報告される。材料内部の直接観察が極めて困難であり、内部起点型破壊の挙動は解明されていない。本研究では内部起点型破壊の機構を解明し、内部疲労破壊を抑制する材料設計法に取り組む。