北方生物圏フィールド科学センター生物生産研究農場の中野 有紗先生が、香川大学農学部の大野 健太朗 博士(北方生物圏フィールド科学センター招へい教員)を招いて公開セミナーを開催いたします。
日 時:2023年11月1日(水)15:00~16:00 16:30 ~17:30 ※当初の予定から変更となりました
場 所:北方生物圏フィールド科学センター 1階講義室(対面のみ)
(北区北11条西10丁目 ポプラ並木西側の建物)
対 象:北海道大学の教職員、学部学生、大学院生
題 目:『バラ科サクラ属果樹の自家不和合性における共通因子の同定および人為制御』
Identification, characterization, and artificial control of the modifier gene of
the self-incompatibility in Prunus
参加方法:直接会場へお越しください(予約不要)
主 催:星野研究室
講義内容(日英併記の予定):
バラ科サクラ属果樹には⾃家不和合性がみられ、他家受粉した場合のみ結実に至る。花粉-雌ずい間の自己/非自己認識に関わる因子は、バラ科リンゴ亜連やナス科の⾃家不和合反応と類似であるが、サクラ属独自の反応機構の存在が示唆されており、詳細は未解明である。本研究では、自己/非自己認識以外の機能を担う「サクラ属共通因⼦」に着⽬した。自家和合化変異個体の全ゲノムシークエンス解析により、glutathione S-transferase kappa様遺伝⼦をサクラ属共通因子として推定した。共通因⼦の分⼦機能は、トランスクリプトーム解析・組換えタンパク質実験より解析した。また、アンチセンスオリゴを⽤いて花粉において共通因⼦の発現を抑制し、⾃家不和合性品種において⾃殖後代の作出に3年連続で成功した。