概要
現在の集積回路技術では、トランジスタ1個あたりの素子サイズ・電力消費ともに飽和しつつあり、革新的なデバイス開発が望まれています。この問題を打破する切り口として、半導体チップ内の情報処理・伝送を「電気」ではなく「光」で行おうとする研究が行われています。電子デバイスのチップ内やチップ間の情報伝送を光で行う光インターコネクト技術は、既に数多くの研究がなされています。一方、光で情報処理を行う技術、その中でも、光信号で演算を行う研究は、近年特に注目され始めている分野であり、電子デバイスと親和性の高いシリコンフォトニクスによる光演算素子に期待が寄せられています。
私は光共振器に基づく小型な光演算デバイスを考案し、その光プロセッサへの組み込みを見据えるだけでなく、次世代光通信・無線通信技術(6Gを含む)に向けた応用可能性を探っています。