概要
近年において地球から宇宙へ行くロケットなどの宇宙輸送は非常に活発に研究・開発がなされています。一方で、宇宙から地球に帰ってくるもう1つの宇宙輸送である「大気突入」はまだまだ発展の途中にあります。地球軌道上の人工衛星は7.8km/sを超える速度で飛翔しています。これらが地球大気に突入するとき、原則として大気によってのみ減速しなければなりません。そのような極限環境に現れる問題、たとえば機体近傍の高温プラズマによる空力加熱や通信途絶、空力不安定性、着地点分散などを理解し、機体開発に活かす必要があります。わたしは富岳コンピューターなどの超大規模計算機に着目し、宇宙工学と計算科学の融合を推進しつつ上述の問題を緩和・解決していく研究に取り組んでいます。