石垣 侑祐

研究者 石垣 侑祐准教授

石垣 侑祐
准教授ISHIGAKI Yusuke

分野 有機化学、構造有機化学
事業
  • アンビシャステニュアトラック
/
  • 2021年度

概要

化学結合は物質を構成する基本概念の一つです。私は化学結合の中でも有機分子の根幹を成す共有結合に着目し、特に有機分子に必ず含まれている炭素原子が成す結合に関する研究を進めてきました。

通常、炭素-炭素結合はある決まった構造パラメータ(結合長や結合角)を示しますが、標準値から逸脱することで、通常の分子では持ち得ない機能や特性が発現する場合があります。しかしながら、歪みによる不安定性によって合成面や取り扱いに課題が残されていました。そのような背景のもと、私は歪みにより合成困難な分子を独自の分子設計とレドックス化学により構築し、多くの特徴的な分子を創り出してきました。例えば、世界最長の炭素-炭素単結合の創出や歪んだ二重結合を利用した物性の外部刺激制御を実現しています。現在も、究極的な結合を探究し、化学の新たな常識になり得る未知の現象を追及しています。