研究概要
環境健康科学研究室では、環境がどのように人々の健康に影響するかを研究しています。特に環境化学物質に着目し、子どもたちや居住者のアレルギー、発育、二次性徴などの健康との関連に疫学的に迫ります。私は、難燃性可塑剤として日用品(ポリウレタンフォーム、電子電気製品、繊維、プラスチック製品など)に多く使用される化学物質のリン系難燃剤(PFRs)に注目しています。PFRsは材料に結合していなく、製品の使用とともに環境中に溶出するため、人は常に曝露されています。PFRs曝露と学童のアレルギーの関連がはっきり分かっていないため、PFRs曝露と学童の喘鳴及びアレルギーの客観的指標であるタイプ2炎症マーカーとの関連を調べました。PFRsへの曝露が喘息、アレルギー、タイプ2炎症を高める可能性を示唆しています。現在は、PFRs曝露と学童の尿中酸化ストレスとの関連、及びPFRs曝露とアレルギーの関連における抗炎症蛋白質CC16の媒介効果を調べています。